
乃木希典(軍人・教育者)の名言
乃木希典(のぎまれすけ)さんは、1849年に江戸で生まれた陸軍軍人・教育者です。長州藩士の家に生まれ、幼い頃から厳格な武家の教育を受けて育ちました。西南戦争や日清戦争で軍功を挙げ、日露戦争では第三軍司令官として、多大な犠牲を払いながらも旅順要塞を陥落させ、「軍神」と称されるようになります。晩年は明治天皇の命により学習院長に就任し、迪宮裕仁親王(後の昭和天皇)の教育係も務めました。全寮制を敷いて生徒たちと寝食を共にし、親しみを込めて「うちのおやじ」と呼ばれるほど慕われた教育者でもあります。1912年、明治天皇の崩御にあたり、妻・静子とともに殉死という道を選び、その生涯を閉じました。武士道を言葉ではなく生き方そのもので体現し続けた乃木希典さんの言葉には、質実剛健な精神と、他者への深い敬意が宿っています。
武士道は言葉ではない
理屈や説明でどれほど語っても、それだけでは武士道の本質は伝わらないという、乃木希典さんの信念が凝縮された言葉です。言葉ではなく、日々の行動と生き方そのものによって示すべきものだという考え方が表れています。
生涯にわたり自らの行動で武士道を体現し続けた乃木希典さんだからこそ語れる、重みのある一言です。
人に教ゆるに、行を以てし、言を以てせず、事を以てせず
人を教え導く際に大切なのは、言葉や仕事の成果ではなく、自らの行動そのものであるという、乃木希典さんの教育哲学です。口先だけの指導ではなく、身をもって示すことこそが本当の教育だという考え方が示されています。
学習院長として生徒たちと寝食を共にし、自らの姿で範を示し続けた乃木希典さんの実践そのものを表す言葉です。
教育者たる者は常に学生と相接し、その性質、素行及び学力、勤惰等を明知せねばならない
教育者としてのあるべき姿勢を、乃木希典さんが具体的に語った言葉です。表面的な成績だけでなく、一人ひとりの性格や日頃の素行、努力の度合いまで深く理解する必要があるという、丁寧な教育観が示されています。
全寮制を敷いてまで生徒たちと向き合い続けた乃木希典さんの実践に裏打ちされた、説得力のある教育論です。
勉強忍耐は才力智徳の種子なり
才能や知識、道徳心といったものは、生まれつき備わっているものではなく、勉強と忍耐という地道な努力から育っていくものだという、乃木希典さんの考え方です。忍耐強く学び続けることの大切さが、簡潔な言葉で示されています。
厳格な武家の教育を受けて育った乃木希典さんならではの、地道な鍛錬を重んじる姿勢がよく表れています。
口を結べ。口を開いて居る様な人間は心に締りがない
学習院の生徒たちに向けて語られた、日常の立ち居振る舞いについての厳しい教えです。些細な癖にも、その人の心の緩みが表れるという考え方が示されており、外見的な所作を通して内面を律することの大切さが説かれています。
生徒たちと日々生活を共にしながら、細部にまで目を配り続けた乃木希典さんらしい、実践的な躾の言葉です。
決して贅沢するな。贅沢程人を馬鹿にするものはない
質素倹約を重んじた乃木希典さんの生き方が凝縮された言葉です。贅沢に慣れることが、人の判断力や精神を鈍らせてしまうという戒めが込められています。
軍人として、また教育者として、常に自らを律し続けた乃木希典さんの生活態度そのものを表す言葉です。
健康のときは無理を出来るよう体を鍛錬せよ、けれども一旦病気になったら医者のいうことをよくきけ
健康な時と病気の時とで、それぞれ異なる心構えが必要だという、乃木希典さんの実践的な健康観です。普段から体を鍛えておくことと、いざという時には専門家の指示に従う謙虚さの両方を説いています。
自らを厳しく律しながらも、状況に応じた柔軟さを忘れなかった乃木希典さんらしい、バランスの取れた教えです。
私は皆さんの兄弟を多く殺したものです
日露戦争で多くの将兵を死なせてしまったことへの深い自責の念を、乃木希典さんが率直に語った言葉です。軍神と称えられながらも、自らの指揮によって失われた命の重さを、生涯にわたり忘れることはありませんでした。
栄光の裏にある犠牲を直視し続けたその誠実さに、乃木希典さんという人物の人間的な深さが表れています。
いいものをひろう極意は、躊躇しないこと。あっと思ったら、同時に手をのばすこと
好機を逃さないための心構えを、シンプルな言葉で表した乃木希典さんの教えです。迷っている間にチャンスは失われてしまうため、感じた瞬間に行動へ移すことの大切さが説かれています。
数々の戦場で瞬時の判断を迫られてきた乃木希典さんだからこそ語れる、実践的な行動哲学です。
寒い時は暑いと思い、暑いときは寒いと思え
過酷な環境に置かれた際の心構えを、逆説的に表現した乃木希典さんの言葉です。感覚をそのまま受け入れて弱音を吐くのではなく、心の持ちようによって困難を乗り越える精神力を養うことの大切さが示されています。
厳しい軍務を数多く経験してきた乃木希典さんらしい、質実剛健な精神鍛錬の教えです。
一時に怯懦の心を発作して、終身の恥辱を帯ぶるなかれ
一瞬の弱気や臆病な心から取ってしまった行動が、生涯にわたる恥辱として残ってしまうことを戒めた言葉です。目先の恐れに負けることの重大さを、乃木希典さんは厳しく説いています。
武士道を体現し続けた乃木希典さんだからこそ語れる、一瞬の判断の重みを教えてくれる言葉です。
私はいつも鏡を見て容儀を整える。風流の為ではない。不意の死に備える為だ
身だしなみを整えるという日常的な行為に、死への覚悟という重い意味を込めた乃木希典さんの言葉です。いつ何が起きてもいいように、常に己を律しておくという武士としての心構えが表れています。
生死と隣り合わせの戦場を生き抜いてきた乃木希典さんならではの、緊張感のある美学が感じられる言葉です。
戦時中は、私よりも馬がよく働いたから
日露戦争後に授与された金鵄勲章と年金の一部を、自分ではなく馬の世話をする者へ譲った際に語られた言葉です。人だけでなく、共に戦った馬の働きにも敬意を払い、功績を独り占めしない謙虚な姿勢が表れています。
自らの手柄を誇ることなく、周囲への感謝を忘れなかった乃木希典さんの人柄がよく伝わる言葉です。
乃木希典さんの名言を紹介してきましたがいかがでしたか?
あなたの知っている乃木希典さんの名言がありましたらコメント欄で教えてくださいね。
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