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樹木希林

樹木希林(俳優)の名言|人と比べず、面白がって生きた女優の言葉

樹木希林(きききりん)さんは、1943年に東京で生まれた俳優です。若い頃は「悠木千帆」の名で活動し、1977年に「樹木希林」と改名しました。テレビドラマで個性的なおばあさん役を演じて注目を集め、その後は映画でも、深い味わいのある存在感で数多くの作品に出演しています。ロックミュージシャンの内田裕也さんと結婚し、長く別居しながらも夫婦であり続けた独特の関係でも、広く知られていました。晩年は全身のがんを公表しながらも仕事を続け、『万引き家族』でカンヌ国際映画祭のパルムドールに輝いた是枝裕和監督の作品にも出演。2018年に亡くなるまで、役者として半世紀以上を歩みました。飾らず、ごまかさず、思ったことをそのまま言葉にした樹木希林さん。病や老い、家族について語った言葉には、物事を面白がる視点と、自分の人生を引き受ける強さが込められています。

おごらず、人と比べず、面白がって、平気に生きればいい。

樹木希林さんの葬儀で、娘の内田也哉子さんが「いつか母に言われた言葉」として紹介し、広く知られるようになった言葉です。威張らず、他人と比べず、物事を面白がりながら、あまり気にせずに生きていけばいいと語りかけています。

SNSなどで常に誰かと比べてしまいがちな今、肩の力を抜いてくれる言葉として、多くの人に支持されています。

楽しむのではなくて、面白がることよ。楽しむというのは客観的でしょう。中に入って面白がるの。

「面白がる」ことの意味を、樹木希林さんが独自の言葉で説明したものです。楽しむことは少し離れたところからの見方だけれど、面白がるとは、その中に入り込んで、状況そのものを味わうことだと語っています。

うまくいかないことが起きても、その渦中で面白がってしまう。そんな樹木さんらしい、前向きな人生観が表れています。

それに私は人と比較しないのよ。それを武器にしてきた。

老いへの不安について問われた際、樹木希林さんが語った言葉です。もともと小さい頃からキラキラした希望や期待を持つ子ではなかったと振り返り、人と比べないことを、自分の「武器」にしてきたと言い切っています。

他人と比べないことは、弱さではなく強さにもなるのだと、気づかせてくれる一言です。

病を悪、健康を善とするだけなら、こんなつまらない人生はないわよ。

病気を抱えながら生きた樹木希林さんの、独特の病気観を語った言葉です。病気は悪いこと、健康は良いことと、単純に分けてしまうだけでは、人生はつまらないものになってしまうと話しています。

悪いことの中にも、健康なときには見えなかったものが見えてくる。そんな視点が、この言葉の根底にあります。

欲や執着があると、それが弱みになって、人がつけこみやすくなる。

欲や執着が人を弱くするという、樹木希林さんの鋭い洞察です。何かを強く求めたり、手放せなかったりすると、そこにつけこまれて、思うように動けなくなってしまうと語っています。

晩年、身の回りを少しずつ身軽にしていった樹木さんの生き方とも重なる言葉です。

自分にとって具体的に不本意なことをしてくる存在を師として先生として受け止める。

自分にとって嫌なことをしてくる相手のことを、どう受け止めるかについて語った言葉です。腹を立てるのではなく、そこから学べるものがあると考えて、「先生」として受け止めるという、前向きな発想が示されています。

人間関係の悩みが尽きないとき、見方を変えるヒントになる言葉です。

人はだれでもいろんなかたちで背負っているものがあると思うけど、それだけが人生の全てじゃないものね。

誰もが何かを背負って生きていることを認めながら、それが人生のすべてではないと伝える、やさしい言葉です。重たい荷物があっても、それだけに縛られなくていいと、そっと肩の力を抜いてくれます。

病や家族のことなど、さまざまなものを抱えながら生きた樹木さんが語ることで、言葉に重みが加わっています。

老いてから別れるのはもったいないわよ。

夫婦関係について語った、樹木希林さんらしい一言です。若いうちならまだしも、老いてから別れることは、もったいないという、独自の夫婦観が示されています。

長く別居を続けながらも、夫婦であり続けた樹木さんだからこそ語れる、距離感のある夫婦のあり方が感じられる言葉です。

老いるということは、しわも増える、目も悪くなる、歯も抜ける。腰も曲がるのよ。頭もボケるのよ。それで、ちゃんと死んでいくのよ。ねぇ…何が不満なの?どうしたいの?

老いというものを、率直にそのまま語った言葉です。しわが増え、体が衰えていくのは当たり前のことなのに、何を不満に思う必要があるのかと、笑いを交えながら問いかけています。

老いを嘆くのではなく、自然なこととして受け止める。そんな樹木さんの潔さが、この言葉からも伝わってきます。

実際に70代になってみてどうかっていうと、全く同じ。何も変わらない。精神的な成熟なんてないわね。

31歳でおばあさん役を演じたときも、心の中は30代のままだったと振り返り、70代になった今も、あのときと何も変わらないと語った言葉です。年を重ねれば自然と成熟するという思い込みを、ユーモラスにひっくり返しています。

年齢にとらわれず、自分は自分のままでいていいのだと、肩の力を抜いてくれる言葉です。

役者は当たり前の生活をし、当たり前の人たちと付き合い、普通にいることが基本。

役者としての心構えについて、樹木希林さんが語った言葉です。特別な暮らしをするのではなく、普通に生活し、普通の人たちと付き合うことが、役を演じるときの土台になると説いています。

小さなことの積み重ねが、映画の中の「日常」にリアリティを加えていくという、役者としての実践的な考え方です。

55年も役者をやっちゃったけど、今となってみれば、おかげさまで上出来の人生だったなと思う。

長い役者人生を、軽やかに振り返った言葉です。「やっちゃった」という言い方に、気負いのない人柄が表れ、「上出来の人生」という締めくくりが、清々しく響きます。

自分の人生を、誰かと比べるのではなく、自分の物差しで「上出来」と言える。そんな境地に至った樹木さんの、穏やかな満足感が伝わってきます。

私の話で救われる人がいるって? それは依存症というものよ、あなた。自分で考えてよ。

自分の言葉に救われたという人に対して、樹木希林さんが返した、少し突き放すような一言です。誰かの言葉に頼り切るのではなく、自分の頭で考えることの大切さを、あえて厳しい言い方で伝えています。

甘やかさず、でも見放さない。そんな樹木さんらしい、愛のある率直さが感じられる言葉です。


樹木希林さんの名言を紹介してきましたがいかがでしたか?
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