
道場六三郎(料理人)の名言
道場六三郎(みちばろくさぶろう)さんは、1931年に石川県江沼郡山中町(現在の加賀市山中温泉地区)で生まれた日本料理の料理人です。老舗の山中漆器を扱う実家に生まれ、料理好きだった父の影響を受けながら育ちました。19歳で上京し、銀座「くろかべ」を皮切りに、神戸「六甲花壇」、金沢「白雲楼」など名店で修業を重ね、28歳で赤坂常盤家のチーフに就任。1971年、銀座に自らの店「ろくさん亭」を開き独立します。1993年、フジテレビの人気番組『料理の鉄人』に初代「和食の鉄人」として出演すると、31戦27勝3敗1分という圧倒的な強さで一躍国民的な人気を集めました。「食材に国境なし」を信条に、和食でありながら西洋・中華の技法も積極的に取り入れる自由な発想で知られ、2005年には卓越技能章「現代の名工」を受章。90歳を超えてもなおYouTubeチャンネル「鉄人の台所」で家庭料理を発信し続けるなど、生涯現役を貫いています。長年第一線で料理と向き合い続けてきた道場六三郎さんの言葉には、職人としての厳しさと、逆境をも力に変えるたくましい人生哲学が詰まっています。
市場に行かなきゃ魚は見れない。一番腹が立つのは近ごろの若いやつは注文を電話でするんです。電話で魚は見えないだろうって
実際に自分の目で確かめることの大切さを、率直な怒りとともに語った言葉です。電話一本で済ませてしまう効率重視の姿勢に対し、道場六三郎さんは自らの五感で食材と向き合うことを何よりも重視してきました。
長年にわたり市場に足を運び続けてきたからこそ得られる、確かな目利きの力が、この言葉の説得力を支えています。
市場に行くと旬が分かります。行ったらメニューが浮かぶんです。私”市場六三郎”と言われているんですよ
市場に通い続けることで培われた、道場六三郎さんならではの創作の源泉を語った言葉です。頭の中だけで献立を考えるのではなく、実際に旬の食材と対峙することでインスピレーションが生まれるという、現場主義の姿勢が示されています。
「市場六三郎」という異名からも、その徹底したこだわりがうかがえます。
料理は人が作る。いい料理を作るためには、人を高めていかなければならない
美味しい料理の根本にあるのは、技術だけでなく作り手自身の人間性であるという、道場六三郎さんの職人哲学です。腕を磨くことと同じくらい、人としての在り方を高めることの大切さが説かれています。
多くの弟子を育て、「懐食みちば」を通じてその技術を継承し続けてきた道場六三郎さんらしい、教育者としての視点が表れた言葉です。
お客様への思いやりを大切にすること。それができなければ、包丁を持つ資格はない
厨房で働く若い料理人たちに向けて語られた、道場六三郎さんの厳しい教えです。技術がどれほど優れていても、お客様への思いやりが欠けていれば料理人として失格だという、揺るぎない信念が示されています。
『料理の鉄人』として数々の対決を勝ち抜いてきた道場六三郎さんが、それでも技術より先に思いやりを説くところに、料理人としての本質的な姿勢が表れています。
「今日行く」ところがないといけない、「今日用」がなければいけない
教育と教養の必要性について問われた際、道場六三郎さんが語ったユーモアあふれる言葉です。「教養(今日行く)」「教育(今日用)」という言葉遊びを交えながら、日々目的を持って行動することの大切さを伝えています。
90代になってもなお新しい挑戦を続ける道場六三郎さんの生き方そのものが、この言葉を体現しています。
何の悩みもない順風に浸っていると、ちょっとした波風が起こればすぐに平穏は消えて不安がいっぱいになります。そのような不安のなかには、幸福はありません。たとえどのような逆風が吹き荒れても、「大丈夫だ」という確信をもってぶつかっていける強さのなかにこそ、真の充実と幸福があります
順風満帆であることが必ずしも幸福ではないという、道場六三郎さんの深い人生哲学が語られた言葉です。逆境に対して確信を持って立ち向かえる強さの中にこそ、本当の幸福があるという考え方が示されています。
数々の困難を乗り越えて料理人としての道を歩んできた道場六三郎さんだからこそ語れる、重みのある人生訓です。
仕事にも人生にも締め切りがあります。それに間に合わせるためには時間を無駄にせず何事もテキパキとこなさないと
限られた時間の中でどう生きるかを説いた、道場六三郎さんの実践的な言葉です。仕事だけでなく人生そのものにも締め切りがあるという視点から、時間を大切に、効率的に行動することの重要性が示されています。
10代の頃からこの考えを胸に生きてきたという道場六三郎さんの、長年の行動哲学がにじむ一言です。
よく、自分が以前に働いていた時の客をとっては悪いな、などと言う人がいますが、僕は商売とはそんなもんじゃない、と思っています。自分が生きるか死ぬか、という時にそんな「きれい事」を言ってたんじゃ、生きのびてはいけない
独立して商売をする厳しさを、率直に語った言葉です。きれい事だけでは生き残れない商売の世界において、覚悟を持って現実と向き合うことの大切さが示されています。
数々の店舗を立ち上げ、独立独歩の道を歩んできた道場六三郎さんの、経営者としての厳しい現実認識が表れています。
人生には「ここ一番」という踏ん張りどころが何度かある。どんな分野でも一流と呼ばれるのは、そういう「ここ一番」の局面で踏ん張れることができる人
一流と呼ばれる人物に共通する資質を、道場六三郎さんが端的に言い表した言葉です。日常的な努力の積み重ねだけでなく、決定的な瞬間にどれだけ踏ん張れるかが、その人の真価を決めるという考え方が示されています。
『料理の鉄人』での数々の名勝負を勝ち抜いてきた道場六三郎さんだからこそ語れる、勝負師としての実感がこもった言葉です。
健康でありさえすればどうにでもなる。神に祈るとしたら、我に健康を与えたまえ……です
90代になってもなお現役で厨房に立ち続ける道場六三郎さんが語る、健康への率直な想いです。特別な願い事よりも、まず健康であることこそが、何よりの財産だという考え方が示されています。
生涯現役を貫いてきた道場六三郎さんの言葉だからこそ、健康というシンプルな願いに深い重みが感じられます。
たとえどんな逆境にあっても、僕よりつらい男は世の中にたくさんいるんですね。そう思うと、むしろ〝逆境にある喜び〟みたいなものを感じるんですね
逆境を嘆くのではなく、そこに独自の喜びさえ見出すという、道場六三郎さんの逆転の発想です。自分より苦しい状況にある人々の存在を思うことで、自らの困難を相対化し、前向きに捉え直す姿勢が表れています。
長い料理人人生で幾多の困難を乗り越えてきた道場六三郎さんならではの、たくましい人生観です。
道場六三郎さんの名言を紹介してきましたがいかがでしたか?
あなたの知っている道場六三郎さんの名言がありましたらコメント欄で教えてくださいね。
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